歯周病
歯周病は歯周病菌が引き起こす感染症です。
現代社会では、25歳以上の方の80%以上が歯周病であるという報告もあります。
歯周病は虫歯とは違い、痛みがないまま進行することが多い為、当院では
「沈黙の炎症」と称して分かりやすく説明しています。
また歯周病は一本の歯単位ではなく、お口の中全体で進行する病気でもあります。
現在、お口の中には約700種類の常在菌が確認されており、その中でも歯周病の
原因となる細菌数を少 なくして、環境を良くしていくことが治療の第一歩です。
◎歯周病セルフチェック
大切な歯を失わないために、ご自身でチェックしてみましょう。
以下の項目に心当たりがある場合、歯周病の疑いがあります。
一度、検診にご来院ください。
□ 朝起きた時に、口の中がねばねばする
□ 口臭が気になる。
□ ブラッシングや食事のときに歯茎から出血する
□ ぐらついている歯がある
□ 歯茎が赤く腫れている
□ 固いものが噛みにくい
□ 膿が出ているところがある
□ 食べものがはさまりやすくなった
◎歯周病の進行段階
初期
歯茎に炎症が起こっている状態で、歯を支えている骨(歯槽骨)までは影響していません。ブラッシング時に出血することがあり、丁寧なケアにより改善します。
軽度歯周炎
炎症が進行し、歯と歯茎の間の溝(歯周ポケット)が深くなって、細菌が増殖しやすい環境を作ってしまいます。そして歯槽骨にまで炎症が及び、骨が溶け始めます。
中等度歯周炎
歯周ポケットは深くなり、歯槽骨はさらに溶けていきます。この時、歯がぐらついたり、出血や膿が出るなどの症状が頻繁に現れるようになります。
重度歯周炎
歯周組織全体に炎症が進行し、歯槽骨はほとんど溶けてなくなってしまい、歯のぐらつきがひどくなります。ものがうまく噛めない、口臭がする等、人によっては日常生活に支障が出ることもあり、最悪の場合は歯が抜け落ちてしまいます。
◎ 当院の歯周治療の流れ
STEP1 問診、レントゲン検査
痛みや咬み合わせ、出血するかなど自覚症状の有無 を問診で詳しくお伺いした後に、実際の骨の吸収の度合いを確認するためにレントゲン写真を撮影し、状況をご説明します。
STEP2 歯周ポケット検査
歯周ポケットは歯と歯ぐきの間にある溝のことで、この深さを測ることにより歯周病の進行具合を知ることができます。特に当院では計測時の出血に重点を置いており、出血がある部分は進行型の炎症があり、長期的フォローを治療計画に組み込んでいます。
STEP3 初期治療
まず歯ぐきの上にある歯石を超音波スケーラーという専用の機械で除去します。
STEP4 再評価
初期治療後、一週間程度、患者様自身でよくセルフケアを行っていただいた後に、もう一度ポケット検査を行います。このことにより、ポケット値や出血部位の再確認をします。初期治療だけでは改善しない部位については、さらに治療をすすめます。
STEP5 P-cur、SRP
初期治療段階で除去できなかった、歯根にこびりついた歯石や発炎物質を取り除きます。この時は機械ではなく専用の器具を用いて、1本ずつ数回に分けて手で丁寧に行います。特に当院ではTAC(歯科用表面麻酔剤)を用いることで、患者様の負担を少なくして行っています。最後に汚れの再付着防止のために、ザラついた歯面をなめらかに仕上げてツルツルにしたり、治療しやすい歯ぐきの形態 を整える処置を行います。
STEP6 セルフケア
当院では歯周病の進行段階が中等度程度までの方を対象に「プロペリ」というご自宅で行っていただく、スペシャルケアをご紹介しています。詳しくはページ先頭部分をご覧ください。
STEP7 メインテナンス(リコール)
歯周病の進行段階や症状に応じて、1~6ヵ月に一度程度来院していただき、経過を確認して、必要な処置を行っています。
・歯周安定期治療(P重防、SPT)
・リンスコース(プロペリ)
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